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神戸家庭裁判所姫路支部 平成6年(少)10197号

主文

少年を神戸保護観察所の保護観察に付する。

理由

一  非行事実

少年は、兵庫県姫路市内を溜り場とするいわゆる暴走族グループ○○の構成員であるが、同構成員であるB外多数の者と共謀の上集団による暴走行為をしようと企て、平成5年9月4日午後9時ごろから同日午後9時45分ごろまでの間、同県同市飾磨区○○××番地所在の○○株式会社△△製作所駐車場(以下「○△」という。)前の市道から同市○○町×丁目の通称車崎交差点を右折して国道2号線を経て同市○○町××番地の×所在のJR姫路駅前に至る間の道路において、自動二輪車(カワサキFX400R黒色)(○○め××××号)を運転して、仲間の運転する自動二輪車約35台、普通乗用自動車約20台とともに各車両を連ね又は並進して約20キロメートル毎時の速度で進行した際、同日午後9時30分ごろ、信号機により交通整理の行われている同市○○町××番地先の通称白銀交差点に、北方の姫路城方面から南方のJR姫路駅方面に向かって進入するに当たり、同交差点を通過しようとする車両の進路を仲間の自動二輪車等で塞いだ上、一団となって道路一杯に広がり、対面の赤色灯火信号を無視して進行した後、同白銀交差点からJR姫路駅前交差点までの間の道路及びその付近において、仲間とともに停止、空ぶかし、周回、旋回等の暴走行為を行った(以下これを「本件暴走行為」という。)ため、折から同交差点の東側の市道幹線8号(通称十二所前線)の西行車線を神戸市方面から岡山市方面に直進しようとしたA(当時29才)の運転する事業用大型貸物自動車(○○××か××××号)、同交差点の北側の市道幹線1号(通称大手前通)の南行車線を姫路城方面からJR姫路駅方面に直進しようとしたT(当時39才)の運転する営業用普通乗用自動車(○○××う××××号)及び同交差点の南側の市道幹線1号(通称大手前通)の北行車線をJR姫路駅方面から同市今宿方面に左折しようとしたU(当時46才)の運転する営業用大型乗用自動車(路線バス)(○○××あ××××号)を約8分間にわたりその場に停止させて通行を不能にさせ、もって共同して著しく道路における交通の危険を生じさせるとともに著しく他人に迷惑を及ぼす行為をしたものである。

二  上記非行事実を認定した理由

1  上記非行事実は、検察官提出の各関連の証拠書類及び証人H、同C、同L、同Bの当審判廷における各供述(各1部)によって証明十分と認められる。

2  また証人Xの当審判廷におけ供述によれば、少年の司法警察員に対する各供述調書はいずれも任意性及び信用性があるものと認められる。

3  上記各証人の当審判廷における各供述を検討した結果は次のとおりである。

(1)  証人Hの当審判廷おける供述によれば、同人は、少年がHから借りた自動二輪車を運転し、M子が少年の自動四輪車(トヨタクラウン白色)(以下「クラウン」という。)を運転してともに○△から本件暴走行為の現場に行ったのを見たことがあること及びHは少年に自動二輪車を貸していたので暴走行為が終わった後いわゆる赤灯台から友人のDの運転する自動四輪車に同乗して、パチンコ店△△(以下「△△」という。)まで戻り、その翌日に少年から自己の自動二輪車を返して貰ったことはあるが、それが本件暴走行為の当日とその翌日のことであったか否かはわからない旨述べているが、同人が司法警察官や検察官からの取調べの際に嘘を言った記憶はないとも述べており、同人の上記各供述調書では上記各事実があったのは本件暴走行為の当日とその翌日である旨を述べていること、

(2)  証人Cの当審判廷における供述によれば、同人は、本件暴走行為の当日少年がHを後部座席に乗せて同人の自動二輪車を運転し、M子が少年のクラウンを運転していずれも本件暴走行為の現場に行ったこと及び同所では少年とBがともに自動二輪車を運転して暴走行為をするのを見た旨述べていること、

(3)  証人Lの当審判廷における供述によれば、同人は、本件暴走行為の当日M子が運転する少年のクラウンに同乗して△△から○△を経て本件暴走行為の現場まで行ったが、その間に途中で近道をしたことはない旨述べていること、

(4)  少年は、当審判廷において、本件暴走行為の当日はBの自動二輪車を借りて同人を後部座席に乗せて△△から○△まで運転して行き、○△で同人に自動二輪車を返した旨供述しているが、証人Bの当審判廷における供述によれば、同人は本件暴走行為の当日自己の自動二輪車を少年に貸したことはない旨述べていること、

以上の各事実が認められるが、本件暴走行為は暴走族数グループの合同による大規模な集団暴走行為であって、これに参加した者らとしては他の日に行われたより小規模な暴走行為とは区別できる状況にあったものと認められるので、上記証人らの上記各供述は、同人ら及びその余の各共犯者らの司法警察員及び検察官に対する各供述調書その他の各証拠に照らしていずれも信用できるものと認められる。

4  またM子は、平成6年3月1日に逮捕され、その翌日には検察官に対して、本件暴走行為の当日少年のクラウンを運転して暴走行為の現場に行ったことを素直に認めて同日略式起訴されて略式命令を受け、これが確定していることが認められるから、上記事実を否定する証人M子の当審判廷における供述は信用し難い。

三  罰条

上記共同危険行為等の禁止違反の事実につき 道路交通法68条、118条1項3号の2

四  処分事由

少年は、平成4年4月ごろに暴走族グループ○○11代目に加入して暴走行為を繰り返すうち本件非行に及んだものであり、交通法規を遵守する意識が十分とは認め難い。

五  結論

以上に認定したような少年の本件非行の態様、従来の非行歴、性格及び家庭環境等を考慮すれば、少年の健全な育成を期するためには相当の期間少年を保護観察(交通)に付するのが相当と認められる。

よって当裁判所は、少年法24条1項1号、少年審判規則37条1項を各適用して、主文のとおり決定する。

(裁判官 ○○)

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